特定空き家に指定されたらどうなる?行政代執行を避けるためにすべきこと

「特定空き家」という言葉をご存知でしょうか。空家等対策特別措置法に基づき、倒壊の危険や衛生上の問題がある空き家は、自治体から「特定空き家」に指定される可能性があります。指定を受けると、固定資産税の優遇が外れるだけでなく、最悪の場合は行政代執行による強制解体が行われ、その費用を所有者が負担しなければなりません。本記事では、特定空き家の指定を避けるために知っておくべきことを詳しく解説します。
特定空き家とは何か
特定空き家とは、空家等対策特別措置法第2条に定められた、以下のいずれかの状態にある空き家を指します。
特定空き家の4つの要件
- そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
- そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
- 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
具体的には、屋根や外壁が大きく破損している、ゴミが大量に放置されている、草木が繁茂して道路にはみ出している、害虫や悪臭が発生しているといった状態が該当します。
特定空き家に指定されるとどうなるか
特定空き家に指定されると、段階的に行政からの措置が進んでいきます。その流れを理解しておくことが重要です。
行政措置の流れ
- 助言・指導:まず自治体から改善を促す連絡が届く
- 勧告:助言・指導に従わない場合、勧告が出される。この段階で固定資産税の住宅用地特例が解除される
- 命令:勧告にも従わない場合、改善命令が出される。命令違反には50万円以下の過料
- 行政代執行:命令にも従わない場合、自治体が強制的に解体等を行い、費用を所有者に請求する
住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税が最大6分の1に軽減されています。勧告を受けると、この特例が外れ、固定資産税が実質的に最大6倍に跳ね上がります。例えば、年間5万円だった固定資産税が30万円になることもあるのです。
行政代執行の実態と費用
行政代執行は、所有者が改善措置を取らない場合の最終手段です。自治体が業者を手配して空き家の解体や敷地の清掃を行い、その費用を所有者に請求します。
行政代執行の費用例
- 木造2階建ての解体:200万円から500万円程度
- 敷地の清掃・樹木の伐採:50万円から100万円程度
- 行政手続き費用が上乗せされることもある
- 支払いに応じない場合、財産の差し押さえが行われる可能性もある
自分で業者を手配して解体する場合よりも、行政代執行の方が費用が高くなる傾向があります。早めに自主的に対処するほうが、結果的に費用を抑えられるのです。
2023年の法改正で「管理不全空き家」も対象に
2023年12月に施行された改正空家等対策特別措置法では、新たに「管理不全空き家」という区分が追加されました。これは、特定空き家になる前の段階で、適切な管理がされていない空き家を指します。
管理不全空き家の影響
- 特定空き家ほど深刻でなくても、管理が不十分と判断される
- 自治体から指導・勧告を受ける可能性がある
- 勧告を受けた段階で固定資産税の住宅用地特例が解除される
- 従来よりも早い段階で税負担が増える可能性がある
この法改正により、より多くの空き家所有者が影響を受けることになりました。今まで「うちはまだ大丈夫」と思っていた方も、注意が必要です。
特定空き家の指定を避けるためにすべきこと
今すぐできる対策
- 定期的な巡回点検と清掃を行う(最低でも月1回)
- 敷地内の草刈り・樹木の剪定を季節ごとに行う
- 建物の修繕が必要な箇所は早めに対処する
- 遺品整理を行い、室内の物品を片付ける
- 近隣住民に連絡先を伝えておく
根本的な解決策
- 売却:不動産会社に相談し、早期の売却を目指す
- 解体:建物を解体して更地にし、土地として売却・活用する
- 賃貸:リフォームして賃貸物件として活用する
- 自治体の空き家バンクに登録する
空き家対策の第一歩は、家の中を片付けることです。遺品が残ったままでは、売却も解体も賃貸も進めることができません。まずは遺品整理を行い、次のステップに進める状態を作ることが大切です。
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